アメリカ空軍パイロットさんありがとう -海外旅行で記憶に残っていること-
トルコ行きのパキスタン航空。成田から出発し、パキスタンで乗り換えたのだが、そこで14時間待っていた時のことですが、小学校へ行く前の3人の幼い子供と一緒でした。
子供たちは飛行機は大嫌いです。狭い空間で、静かに座っていなければなりません。歩けるのは狭い通路のみ。子供は遊び道具にすぐ飽きますし、特に授乳中の子は眠る前にはぐずります。
残りの二人がいい子にしているときを見計らっておむつの取り換えますので、好きなときん取り換えることができず肌荒れもしてしまい、むずがるのが普段よりも多くなります。
そうこうしているうちに何とかパキスタンまでつきました。
歩いてトランジットの待合室まで行きますが、当時は階段を上ったり下りたり、たいへん!
かなり距離もあったと思います。もしかしたら実際は短かったかもしれませんが、授乳の子をおんぶして、前に小荷物をしょい、右手と左手は二人の子の手を握っている状態で、とても混雑している場所を移動するのですから、長く感じたのかもしれません。
何とか14時間トランジットの待合室で過ごしようやくイスタンブール行の飛行機に搭乗する時間となりました。
ああよかったと思ったのもつかの間、私は何度もの旅行の中で、最大のピンチをむかえてしまったのでした。
なんと、3人とも寝入ってしまっているのです。かなり強く揺り動かしても、びくともしません。
完全の熟睡モード・・・
私には手が二本しかありません。
一歳の子はおんぶすればいいのですが、眠っている子を抱っこして運ぶには、手が足りません。
一人しか運べないからです。
そうこうしているうちに、皆さんは移動を開始していました。日本の若いグループで旅されている感じの方々も去っていきました。
こうして頭が真っ白になっていた時、お声をかけて下さった方がいました。
それが空軍パイロットさんです。アメリカの空軍基地で任務をされていたそうですが、今日はお休みでで観光にイスタンブールに行くとのことでした。
「お手伝いしましょう。」といってさっと一番上の5歳半の子を負ぶって下さったのです。寝ている子供は本当に重いです。さらに紐もなく固定されていない場合は、さらに不安定で、気を張って負ぶわなければならないのですが、パイロットさんはなんのことなく13時間前とオタばかりの階段の上り下りの多い通路を歩いて行かれました。
わあ、ほんとに言葉にならないほどの感謝で心がいっぱいになり、ちょっと前まで困難の中にあった自分は、空でも飛んでいるような気持になったのでした。
当時パキスタンでは、親戚でも友人でもない方が女性とコンタクトを取ることをよしとしておらず、空港の係員の方に怪訝そうな目で彼を見ていましたが、パイロットさんは気にせず、人助けを続行していらっしゃいました。
私たちはこうして無事飛行機の中までたどり着くことができたのでした。
名前も知らない空軍のパイロットさん、ありがとう!
by anne