なんだか怪しげな様子でヒュッレムとスンビュルが廊下を歩いていた。。二人は秘密の扉のある場所へ向かっていた。 スンビュルに外で待つように言い、またヒュッレムは中に入るどこへヒュッレムは行ったのだろう? そのころ御前会議では次期海軍提督の発表が行われていた。 以前は皇帝自らが指揮を取っていたが、このころになると御前会議は大宰相が取り仕切るようになっていた。 現在の大宰相はリュステムだ。 いままさに宰相たちがたちあがり、発表が始まるところだった。 スレイマンは少し高みにおり、彼の影だけが見える場所から様子を見ていた。 そこでは勿論宰相たちの話す声も聴ける。 ムスタファ、セリム、バヤズィト、ジハンギルもいる。彼らフズルの葬式に参加したため帝都にいた。 ソコッルが任命された。 セリムのかおが少し緩んだ。 ソコッルをセリムは自分側に引き入れようとしていたからだ。 他の皇子たちの顔は少し厳しい表情になった。 ところで何故彼をスレイマンは選んだのだろうか? 実はスレイマンは何人かに打診し、そしてこのように質問した。 「ハイレッティンパシャの道を行くか、それとも自分の知識に従って自分のの道を行くか」と・・・ この質問にあるものはハイレッティンパシャの道を行くと言い、あるものはハイレッティン・パシャの道でもなく、自分の道でもない、第3の道を選んだ。 皇帝に従って 皇帝の行く道 を進むと答えたのだ。 2択の質問 を出した皇帝だったが、実は 第三の答え を期待していたのだった。 それは 皇帝に従う道 だ。自分への 絶対的忠誠 を彼は求めていた。