創始者オスマン(クルルシュオスマン) エピソード32の1 バラの悲しみ
オスマンとサヴジュ
オスマンはバムスのおかげで命を取り留めた。だがバムスの忠告にもかかわらず彼は兄の後を追った。
兄を助けに行くことをエルトゥールルが禁じていたのだが、オスマンはどうしても兄を手助けたかった。
エルトゥールルは バムスからこのことを聞くと怒り、それなりの罰があると答えた。
親であり長であるエルトゥールルのの反対を押し切ってまで、オスマンは兄を助けようとした。オスマンは兄弟愛が強い。
オスマンの兄のサヴジュはモンケと叔父であるアルスラーンの罠にはまって、捕まった。モンケは兄を捉え、まさに誰がこの場所を教えたかをサヴジュに問いただしていた。
モンケの計画はアルプアスランと手を組んで父を殺しその罪をオスマンになすり付け、そしてハンになるつもりだった。アルプアスランもエルトゥールルの後自分がカイのトップになろうとしていた。
こう見るとモンケとアルスラーンはよく似ている。
バラの悩み
カイの邑ではバラがハザンのたびかさなるいやがらせに切れて、ついに大声を出し喧嘩した。
ハザンは黙っていなかった。
仕返しにバラに子供ができないために、オスマンが長になれない。そのために新しい嫁を探していると村中に言いふらした。
この話を聞いたバラはオスマンのためにとても悲しがった。バラは泣きながらゴンジャに「必要ならば、嫁探しをはじめるわ」と語った。かわいそうなバラ・・・
子供がいない夫婦でも幸せに暮らせる今の時代とは違って当時は跡継ぎがいないことは女性にとっては致命的な落ち度と見なされた。
ビザンツの動き
ビザンツのフラテウスとニコラはエルトゥールルから望みの回答を得られなかったために、彼の息子を捕まえ打ちのめした。息子の一人ギュンドゥズがクルジャヒサルで金を集めてその帰りに襲われたのだった。重症のギュンドゥズを見てエルトゥールルはひどく悲しみ、エルトゥールルの病気も悪化した。血を吐きながらも、バムスに邑を防備する体制を整えるように命じた。
いつビザンツが襲ってくるかわからないからだ。
もちろんモンゴルもサヴジュが三日以内にモンケをモンケの父、モンゴルのハンの前に連れて行かなければカイに攻めてくるだろう。
カイは大変な状況だが、オスマンたちは邑を守ることができるのだろうか?