チャーナキヤは焼かれた。そして金属の牛の中から出された。彼は死んだ。医者が脈をとったが、生きていなかった。 何とあのチャーナキヤはアレクサンドロスに殺された! なんて! インドの智の星 が一瞬にして消えてしまった。 アレクサンドロスはその遺体をタクシラの民に見せた。それからプルを震撼させるためにパウラヴァへ彼の遺体をおくるように命じた。 土着の民が遺体の乗ったタンカーを運び始めた。そのあとにはアレクサンドロスの兵士もついていった。 こうして チャーナキヤはタクシラを去った。 しばらくしてプルの驚愕し絶望するという情報を待っていたアレクサンドロスの元に知らせが届いた。 でもそれはなんとも奇怪な情報だった。 なんとチャーナキヤもタンカーを運んだ人々も兵士たちも 消えた いうのだ。 チャーナキヤはどこへ? 彼は生きていた。そして土着の民が彼を助け兵士たちに矢を放ったのだ。 でもどうして生きていたのだろう?彼は完全に死んでいたように見えた。脈もなかった。 からくりはこうだ。脈はヨガの達人なら一時的止めることができる。 そしてやけどせずに生きていたのはあのジェーラム川の川岸の土のおかげだった。泥には特殊な金属がはいっており、その金属は 耐火性 があったのだ。 チャーナキヤはあの泥に守られたのだった。 土! 土がこれほど効果があるとは、全く知らなかった。 インドは本当に不思議な国だ。 こうしてチャーナキヤは土着民に助けられた後、アレクサンドロスへの次の攻撃を開始した。 一方パウラヴァでは裁判の判決が告げられようとしていた。 アヌスヤがラチの兄を殺した件についてだ。 新王プルは 正義と真実と義務の象徴であるターバン を脱いで、母のための弁護を子として行った。 次に父バムニがアヌスヤをかばった。バムニはいつもアヌスヤの味方だ。二人の愛を分かつことはなにものもできない。 ところがこのバムニの弁護に反対をしたものがいた。ラチの父だ。彼は言う、「バムニには弁護する資格がない」と何故なら彼の家族には国賊がいるのだからと。 そういわれてバムニは黙るしかなかった。 そこでプルは判決を下した。 判決を下すのはラチにゆだねる という判決だ。 プルは自分で決断しなかった。 こうしてアヌスヤの運命はラチにゆだねられた。 ラチは板挟みだが、たぶん有罪を申し渡すだろう、何故なら彼女は兄の無実を信じた