新・オスマン帝国外伝~影の女帝キョセム~ シーズン2 37の2 キョセムは真実を皇帝に話すが・・・
キョセムは皇帝にカシムについて真実を語りながら、強いストレスのために気を失いそうになった。皇帝の手の中に倒れた。 それでもまだカシムを許すようにと皇帝を説得し続けた。 キョセムが倒れたのを知ると子供たちが集まってきた。その中にはカシムもいた。 カシムを見つめる皇帝の目 ! それを見たキョセムは強く皇帝の手を祈るようににぎった。そして「何も言わないで」と手に祈りを込めたのだった。 皇帝はその時は我慢した。そしてカシムにはなにもいわずに部屋を出ていった。 キョセムの病気は糖尿病だ。母譲りのようだ。この病気にはストレスから遠ざかり、食事管理をしっかりななくてはなりません、と女医が言った。 キョセムはどうしたらストレスから遠ざかれるのかしらと苦笑いした。そうなのだこの宮殿にはキョセムが安らげる瞬間など一瞬たりとてないのだ。 カシムはその後兄が事実を知ったことを知り夜も眠れなくなった。キョセムも同じだった。息子たちがまた殺しあうのではないかという恐怖で悪夢を見るのだった。 多分キョセムの病気は悪化するだろう。あまりにもストレスが多いから・・・ カシムのことで落ち込んだ皇帝は、ファルヤ王女を尋ねた。 ファルヤ王女は優しく皇帝を包み込んだ。皇帝は自分の目の前で兄メフメトが処刑されるのを見て以来、いつか自分にも処刑人がやってくるのではという恐怖と共に毎朝起きるようになったのだというのだ。 なんとも、かわいそうなことだが、 今そのムラト皇帝は先オスマン皇帝と同じように弟のことで悩んでいる。 弟に死か?赦しか? この問題を皇帝はとくことができなかった。 それでも決断をいつか下さなければならない。それが皇帝の役目だから・・・